
川辺久造
役柄としては狭量で影に隠れながら、ちょこちょこと悪事を行うイメージが多い。
でもよく見れば、優しくてダンディでカッコいいおじ様のような知的な風貌。
現代劇でも弁護士、大学教授、会社社長などの役が多い。
早稲田演劇〜文学座という演劇の王道を歩む人である。
新人の頃、ある舞台で大物女優と競演する機会があった。
役の間柄は姉弟。それから数年後には恋人役へと昇格。
さらに数年経つと今度は夫婦役が回ってきた。もう中堅どころの役者になっていた。
そしてさらに十数年経った時、今度は父娘という間柄の役どころが回ってきた。
「今更ながら女優って凄いですよね、だって弟役から始まって今度は父親役でしょ、
何十年経っても全然老けない女優がいる一方で僕は父親役、いや老人役ですから・・・」
こう語る川辺がその女優の名を挙げたのが山田五十鈴だった。
昔、私はこの方を見る度に中年期の明智小五郎役などが似合うなと思っていた。
いい声してますからね(実際声優もこなしている)。
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